日本古典文学摘集
五輪書
水
の巻
一七
一 無念無想の打と云事
原文
`
敵も打ださんとし我も打ださんと思ふ時身も打身になり心も打心になつて手はいつとなく
空
より後ばやにつよく打事是
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無念無想
`
とて一大事の打也
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此打度々出合打也
`
能
く習ひ得て鍛錬有べき儀也