原文 `山海の心 `と云は `敵我戦の内に同じ事を度々する事悪き所也 `同じ事二度は是非に及ばず三度するに非ず `敵にわざをしかくるに一度にて用ひずば今一ツもせきかけて其利におよばず `各別替りたる事を `ふつ `としかけそれにもはかゆかずば又各別の事をしかくべし `然るによつて `敵 `山 `と思はば `海 `としかけ `海 `と思はば `山 `としかくる心兵法の道なり `能々吟味有べき事也