四 一 兵法の目付という事
現代語訳
- `目の付け様すなわち目配りの仕方は大きく広く付けるものである
- `観
- `見
- `二つの事
- `観の目は強く、見の目は弱く、遠い所を近く見、近い所を遠く見ること、兵法の専一である
- `敵の太刀を知りいささかも敵の太刀を見ず、ということが兵法の大事である
- `工夫あるべし
- `この目付、一分すなわち単独の兵法でも大分すなわち軍隊の兵法でも同じことである
- `目の玉は動かさずに両脇を見ることが肝要である
- `このようなことは忙しいとき俄には弁え難い
- `この書付を覚え、常日頃この目付になって、何事にも目付が変わらぬようにするところをよくよく吟味あるべきものである