現代語訳
- `太刀の道を知る
- `ということについて
- `常に己の差す刀を薬指と小指の指二本で振るときも、道筋をよく知って後は自由に振れるものである
- `太刀をはやく振ろうとすることによって太刀の道筋が違って振りにくい
- `太刀は振りよい程度に静かに振るのである
- `あるいは扇あるいは小刀などを使うように
- `はやく振ろう
- `と思うが故に太刀の道が違って振りにくい
- `それは
- `小刀きざみ
- `といって、そのような太刀では人を斬れぬものである
- `太刀を打ち下げては上げやすい道に上げ、横に振っては横に戻り、よい道へ戻し、極力大きく肘を伸ばして強く振ること、これ太刀の道である
- `我が兵法の五つの表を使い覚えれば、太刀の道が定まって振りよいのである
- `よくよく鍛錬すべし