二九 一 三つの受けの事
現代語訳
- `三つの受け
- `というのは
- `敵へ入り込むとき、敵の打ち出す太刀を受けるには、己の太刀で敵の目を突くようにして敵の太刀を己の右の肩へ引き流して受けるべし
- `また
- `突き受け
- `といって、敵が打つ太刀を敵の右の目を突くようにして首を挟む感じで突きかけて、敵の太刀を受けるのである
- `また、敵が打つときに短い太刀で入るには、受ける太刀はさほど構わず、己の左の手で敵の顔面を突くようにして入り込む
- `これ三つの受けである
- `左の手を握って拳で顔面を突くように意識すべし
- `よくよく鍛錬あるべきものである