現代語訳

  1. `まず、この物真似は鬼の風合である
  2. `なんとなく忿怒の様相があるから神格によっては鬼がかった演技も悪くない
  3. `ただし、まるで異なる本質を持つ
  4. `神は舞がかった風情に向いている
  5. `鬼には全く舞の風合への手がかりがない
  6. `神を、極力、神格に見合うように出立ち、気高く、殊更、後仕手が霊的な役柄に扮して登場する出物以外では神というものは登場せぬから、衣裳を飾り衣紋を繕って演ずるのがよい