原文 `等躬が宅を出て五里計檜皮の宿を離れてあさか山有 `路より近し `此あたり沼多し `かつみ刈比もやや近うなれば、 `いづれの草を `花かつみ `とは云ぞ `と人々に尋侍れども更知人なし `沼を尋人にとひ `かつみかつみ `と尋ありきて日は山の端にかかりぬ `二本松より右にきれて黒塚の岩屋一見し福島に宿る