現代語訳 `昔、親に孝行する者があった `朝夕に木を伐って、親を養った `孝養の心は天に通じた `舵もない舟に乗って向いの島へ行こうとすれば、朝には南の風が吹いて北の島に吹きつけた `夕にはまた舟に木を切って乗せれば、北の風が吹いて家に吹きつけた `このようにして暮らすうち、長い年月が過ぎ、帝の耳にも入り、大臣として召し使われるようになった `その名を鄭太尉という